○ |
年代(西紀) |
発明・発見 |
発祥地・発明発見者 |
機械時計
以 前 |
紀元前
約2000年 |
日時計 |
バビロニアにおいて作られたと伝えられる。その後、機械時計の出現まで世界各地でいろいろの形式の日時計が用いられた。 |
紀元前
約1500年 |
水時計 |
エジプトにおいて作られ、紀元前200年頃にはクレプシドラと呼ばれる水時計がギリシャにおいて用いられた記録がある。17世紀頃まで用いられた。日本で天智天皇が漏刻を作らせたのは西紀7世紀にあたる。 |
約700年 |
砂時計 |
イタリアのルイトプランド僧正の発明と伝えられる。16世紀頃まで用いられた。 |
約700年 |
燃焼時計 |
中国で用いられたと伝えられる火縄時計の記録がある。このほか、ろうそく時計、ランプ時計、線香時計、香時計などが用いられた。 |
機械時計 |
1300年代 |
機械時計
重 錘
棒テンプ
冠形脱進機
を持つもの |
イタリア、ドイツ、フランスあたりで作られたといわれ、発明者は不明。寺院の塔時計、王侯貴族の室内時計として用いられた。1360年頃ドイツ人ハインリッヒ・フォン・ヴィック(フランス流にアンリ・ド・ヴィクと呼ばれることが多い。)がフランス王シャルル五世のために作ったパリの高等法院の時計は現存している。この構造の塔時計が17世紀半ばまでヨーロッパ各地において多数建造された。 |
1500年 |
ゼンマイの
発明 |
ドイツ人 ピーター・ヘンライン
これ以前の時計は重錘を用いていたので携帯ができなかったが、ゼンマイの発明により携帯することができるようになった。この頃「ニュールンベルヒの卵」が作られた。 |
1583年 |
振り子の等時性
の発見 |
イタリア人 ガリレオ・ガリレー
この発見はすぐには時計に実現されず、ガリレオは設計図を残したと伝えられる。 |
1657年 |
振り子時計の
発明 |
オランダ人 クリスチャン・ホイヘンス
振り子の研究を行って振り子がサイクロイド軌跡を描くと等時性が得られることを発見した。振り子時計発明の栄誉も彼に帰せられている。 |
1675年 |
テンプと
ヒゲゼンマイの
発明 |
クリスチャン・ホイヘンス
振り子、およびテンプ・ヒゲゼンマイが時計に使われて、時計の精度が非常に向上した。それ以前は時針のみしか用いられなかったが、この頃から分針がつけられるようになった。 |
1676年 |
退却型アンクル
脱進機の発明 |
イギリス人 ロバート・フック(科学者)
フックは1660年頃、ヒゲゼンマイを発明しているが、時計に応用したのはホイヘンスの方が早かったようである。弾性体の法則は「フックの法則」と呼ばれ、偉大な科学者である。 |
1715年 |
直進式脱進機の
発明 |
イギリス人 ジョージ・グラハム
フックの退却式脱進機を改良して直進式脱進機を発明した。彼はまた1712年に水銀補正振り子を発明した。 |
1720年 |
シリンダー
脱進機の発明 |
ジョージ・グラハム
これより先1665年にトーマストンピオンが考案したこの脱進機を、グラハムが実用化した。 |
1748年 |
デテント脱進機の
発明 |
フランス人 ピエール・ル・ロア
温度補正・切りテンプの発明者でもある。 |
1755年 |
緩急針の発明 |
イギリス人 ジョセフ・ボスレー |
1757年 |
レバー脱進機の
発明 |
イギリス人 トーマス・マッジ
現在の貴石入りレバー脱進機の創始者といえる。 |
1762年 |
航海用
クロノメーターの
製作 |
イギリス人 ジョンハリソン
航海の頼りとなる「経度の測定の方法」の発見にかけられた賞金を航海用クロノメーターの完成で実用試験の結果により獲得した。これを完成するのに40年の間、研究を重ね、第一号を1736年に作って以来、第四号まで作っている。これによって航海の安全が保証されるようになった。 |
1763年 |
自動巻時計の
発明 |
スイス人 アブラム・ルイ・ペルレー
彼の自動巻はパーペチュアルと呼ばれる。 |
1700年代
後半 |
巻上げヒゲの発明 |
フランス人 アブラム・ルイ・ブルゲー
天才的時計師といわれるブルゲーは巻上げヒゲの発明のほかにツルビョンを発明し、その他、自動巻機構カレンダー機構等を数多く考案した。10数年の歳月を費やして遂に完成した「マリー・アントワネット」と呼ばれる提時計は有名である。 |
1834年 |
ピンアンクル
脱進機の発明 |
スイス人 L・ペロン |
1840年 |
電気時計の
発明 |
イギリス人 アレグザンダー・ベイン
親子時計の特許をとった。 |
1867年 |
ロスコフ時計の
製作 |
スイス人 G.F.ロスコフ
ペロンの考案したピンアンクルを使って安価時計を設計して製作を始めた。 |
1913年 |
インバー、
エリンバー
の発明 |
フランス人 シャルル・エドワール・ギョーム(物理学者)
鉄とニッケルの合金の研究で優れた業績を残しノーベル賞を授けられた。温度変化に対する膨張収縮が非常に小さな合金インバーと温度変化に対する弾性率変化の小さいエリンバーの発明は、時計に大きな貢献を与えた。 |
電気時計 |
1918年 |
ワーレン同期
時計 |
アメリカ人 ヘンリーE・ワーレン |
1957年 |
電池腕時計の
製造 |
アメリカ ハミルトン時計会社
腕時計として最初の電池時計の量産をはじめた。 |
1960年 |
音叉腕時計の
製造 |
アメリカ ブロバ時計会社
音叉を標準振動体として用いた電池腕時計を開発量産をはじめた。 |