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だるま型 |
日本では四ツ丸型ともいわれ、金箔をほどこした物を通称”金達磨”と言います。八角型と同じ頃に輸入されましたが、当初は八角型と比べると人気が無く、デザインのバランスもまちまちでした。しかし、さまざまな時計が輸入されるようになると、その愛らしい形からでしょうか、日本の家庭に溶け込み、一種のスタンダードとなりました。
”金達磨”は、石膏地に20層もの金箔を押したもので、その輝きは現在でも衰えていません。さすがに”金達磨”は当時の庄屋級の豪邸にしか、掛かっていなかったでしょう。文字盤は主に8インチと10インチ、6インチの小型だるまを”姫だるま”と呼びます。他に、ダブルダイヤル、ゼブラ模様、などの物が有名です。
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八角型 |
柱時計と言われれば、まず八角型が思い浮かぶのではないでしょうか。日本に最も多く輸入され、セス・トーマスの八角型時計が、日本の機械工業に与えた影響は、計り知れないものがあるでしょう。 ケースに真鍮の鋲の飾りを施した物が”花ボタン”と呼ばれます。 初期の頃は振り子室の形状が小さく、その後、振り子の柄を長くして精度を高めたため、振り子室の形状も、大き目に作られるようになりました。よって全体的に見て、振り子室の形状が小さい物は年代的に古いとみて良いでしょう。文字盤の形状が八角という物は非常に珍しく、めったに見かけません。さしずめ、だるま型が「お母さん」とすれば、八角型は「お父さん」!?
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頭丸型 |
だるま型と八角型が組み合わさったような形をしている頭丸型ですが、形のバリエーションが豊富なのが特徴です。 特に振り子室の形は、各社さまざまなバリエーションを持っていました。 アンソニア社の「ローマンドロップ」、「ドロップエキストラ」などが輸入されるようになると、日本のメーカーが、大正初期にこぞって製造するようになりました。 木地塗りで木目の良さを出した物が多いです。
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スリゲル型 |
主に、長方形の上もの掛け時計のことを”スリゲル”と呼びます。 長物といえば、ドイツのユンハンス社が、まず上げられます。中でも、優美な曲線を描く、ヴァイオリン型と呼ばれる物は人気が高く、高価です。上部や下部に付いている飾りは”擬宝珠”(ぎぼうしゅ)と言い、全体の装飾と合わせ、時計自体に豪華さを醸し出しています。(愛好者の間では「ギボシ」と呼ばれる事が多い)
三面ガラス張りや、朱塗、総黒柿総彫りのケースなど、どちらかといえば実用よりも、鑑賞用の色合いが強いタイプです。他に、長辺が比較的短く、頭部が丸いハバナ型(アンソニアの通称”涙の雫”は有名)などがあります。
また動力がゼンマイではなく糸で吊るされた錘で動く分銅式のものは掛時計の発達初期に作られたものが多いので貴重。
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